活動レポート尼崎市の東園田町会からのご依頼により、原口レンジャーが講師となって「猪名川・藻川の防災歴史散策会」を行いました。東園田町会の周辺地域は、猪名川と藻川に挟まれ、古くから洪水の被害が頻発する地域でした。近年は治水対策などによって被害は発生しておらず、洪水に対する地域の方々の記憶や体験が薄れてきています。そこで、地域に残された防災や歴史文化に関する史跡・記憶などを巡りながら理解を深め、東園田地域における防災の重要性と地域の歴史を再確認しました。
【水害・防災の記憶】
藻川の堤防を歩きながら、洪水時の川の流れや河川改修・堤防補強対策等の取組などについて解説し、治水対策の重要性を学びました。街中では、過去の洪水時の浸水深や水防碑、河川改修の説明版等を巡り、洪水の実態を体感するとともに、洪水時の避難に注意が必要な水路なども確認しました。
【地域の歴史文化】
東園田地域には古くから人が住み、小集落が点在して、有馬へ結ぶ街道が通っていました。こうした旧街道は今の街並みの中にも痕跡が見られます。また、各集落には水害の影響を避けるために微高地に、社寺が立てられており、歩くことで、わずかな地形の変化、地盤高の違いなども確認でき、街並みや土地利用と水害の関係等を理解することができました。